「EXPO’70パビリオン(旧鉄鋼館)」「大阪日本民芸館」「万博記念公園 平和の鐘」「万博記念公園 夢の池」「万博記念公園 大屋根モニュメント」国登録有形文化財(建造物)の登録について(2026年7月17日)
(2026年7月17日 大阪府報道発表より一部抜粋)
7月17日(金)に開催された国の文化審議会において、万博記念公園内の「EXPO’70パビリオン(旧鉄鋼館)」「大阪日本民芸館」「万博記念公園 平和の鐘」「万博記念公園 夢の池」「万博記念公園 大屋根モニュメント」の5施設について、国登録有形文化財(建造物)に登録するよう、文部科学大臣に答申されましたので、お知らせします。
なお、本件に関する詳細につきましては、大阪府報道発表をご確認ください。
【リンク:大阪府報道発表(2026年7月17日)】
EXPO’70パビリオン(旧鉄鋼館)

<概要>
EXPO’70パビリオン(旧鉄鋼館)は、1970年の大阪万博において、日本鉄鋼連盟が「鉄鋼館」として出展したパビリオンを活用した建物です。設計は建築家・前川國男が担当し、当時新しかった建築材料などを採用するなど先端技術を駆使して建てられています。
現在は大阪万博のガイダンス施設として、大空間のスペースシアターやガラス張りの開放的なホワイエなど、万博当時の主要空間が現在も良好に残されています。先端技術を駆使し祝祭的な空間を巧みに演出しているとして評価されました。
大阪日本民芸館

<概要>
大阪日本民芸館は、庶民の暮らしの中で培われた民芸品の美しさを広く海外に伝えるため、「日本民芸館」として大阪万博に出展されたパビリオンです。閉幕後の保存・活用が開幕前から決定していた数少ないパビリオンの一つ、および貴重な恒久施設であり、機能を変更せず、現在まで継続して利用されています。
建物は中庭を中心に回遊する三角形平面が特徴で、多様な民芸品を自然な流れの中で鑑賞できる構成です。黒を基調とした簡潔でモダンな外観を持ちながら、展示室の建具に障子を用いるなど日本的な意匠を巧みに取り入れており、和風でまとめたモダンな外観意匠を有するものとして高く評価されました。
万博記念公園 平和の鐘

<概要>
本建物は、ニューヨークの国際連合本部に展示されていた梵鐘を、1970年の大阪万博の「国連館」で公開するために建設された鐘楼です。大阪万博閉幕後、梵鐘は国連本部へ返却されましたが、鐘楼は万博記念公園内に移設され保存されました。
昭和46年には、国連本部の梵鐘と同じく世界各国から集められたコインなどを原料として新たな梵鐘が鋳造され、鐘楼に吊り下げられました。このレプリカは現在まで大切に受け継がれ、万博当時の理念と記憶を今に伝えています。
万博の国連関連施設の遺構として希少であるだけでなく、国際交流と世界平和への願いを象徴する建造物として高い歴史的価値を有しています。大阪万博の精神と国連の理念を現在まで伝える貴重な鐘楼であることを評価されました。
万博記念公園 夢の池

<概要>
万博記念公園 夢の池は、1970年の大阪万博の開催にあわせて整備された人工池で、会場内に設けられた7つの人工池の貴重な遺構の一つです。池内には6基の噴水彫刻が配置され、その設計を担当したのは世界的彫刻家イサム・ノグチです。噴水は西から、宇宙船(2基)、その東に星雲、惑星、惑星の北に彗星、コロナが並び、宇宙をテーマとした近未来的な造形で統一されています。
夢の池の噴水群は、現代彫刻と最先端の噴水技術を融合させた画期的な作品群として高く評価されており、現在は噴水機能を失いオブジェとして保存されているものの、当時の貴重な景観を今に伝えています。その独創的な意匠と高い芸術性が評価されました。
万博記念公園 大屋根モニュメント

<概要>
万博記念公園 大屋根モニュメントは、1970年大阪万博の「お祭り広場大屋根」の一部です。建築家・丹下健三の設計、構造家・坪井善勝および川口衛の構造設計による巨大な立体トラス構造は、当時世界的な注目を集めました。
閉幕後しばらくしてから解体され、柱を短く切断して、一部の架構のみが保存され、現在の姿となりました。
大屋根は巨匠たちの協働の作品であり、当時世界から注目を集めた日本建築構造技術の水準とその後の立体構造組積造発展への影響を物語る貴重な物証です。その大屋根フレームの一部ではあるものの、当時の構造を知り得る重要な構造物であり、万博シンボルゾーンの面影を今に伝えるものとして評価されました。


































