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密生林区域の人工ギャップ形成と森林表土撒き出しが植物の種多様性に与える影響

はじめに

自立した森づくり

万博公園では、全国に先駆けて大阪府立大学、京都大学と共に、人工造成地盤の上に、動植物の多様性を求めた「自立した森づくり」に平成12年度から着手しております。このホームページでは、1つの森づくりの工法である「人工ギャップ形成と表土撒き出し」の手法と結果を公表しております。

調査方法1

  • 平成12年度は4箇所(図左)で15メートル×15メートルの範囲で樹木を伐採
  • プロット2のみ弱度の間伐(本数で25%)、他の3プロットは強度の伐採
  • 各調査プロットの中央10メートル×10メートル(図右)を2.5メートル×2.5メートルに区分
  • 二次林の表土撒き出しの影響評価のため、撒き出し区(斜線部)とまかない対照区(白部)を設置

測定項目

  • 群落高、全出現種(2.5メートル×2.5メートルの区画ごと、毎年初夏と秋の2回実施)
  • 林床の天空率(2年目を除き、毎年着葉期に実施)

 

(写真上)4箇所に設置したプロット
(写真下)プロット内の表土撒き出し状況(斜線部は撒き出し、白部は撒き出さず)

4箇所に設置したプロット

プロット内の表土撒き出し状況(斜線部は撒き出し、白部は撒き出さず)

調査方法2:日射量の計測

詳細な光環境評価のため日射量を日射計とデータロガーで自記計測

常緑樹で閉鎖した林床と伐採後4年目でアカメガシワで被陰されたプロット4の環境評価が目的

比較のために伐採直後のギャップ中央でも日射量を計測

10分ごとにデータロガーに自動的にデータを保存し、定期的にパソコンでデータ回収

図1

日射計を設置したギャップ形成後4年目のアカメガシワ林

常緑樹林

(写真上)日射計を設置したギャップ形成後4年目のアカメガシワ林
(写真下)常緑樹林

図2

日射計を設置した伐採直後のギャップ

日射計設置状況

(写真上)日射計を設置した伐採直後のギャップ
(写真下)日射計設置状況

図3

自作した日射計

データロガー

(写真上)自作した日射計
(写真下)データロガー

結果1:樹高の変化

弱度の伐採の間伐区(プロット2)では4年後も2メートル以下と低い群落
他のプロットでは概ね4メートル以上に成長
プロット4では4年で約7メートルの群落に成長

(図)各プロットにおける4年間の樹高の変化

各プロットにおける4年間の樹高の変化

結果2:ギャップ林床の遮蔽状況の変化(プロット4)

ギャップ形成によって天空が開ける(図1)
(写真上)隣接する常緑樹林内(伐採前に相当)
(写真下)ギャップ形成直後(2001年6月)

図1

4年目にはアカメガシワなどで樹冠が再び閉鎖され、天空部分は大きく減少(図2左)
しかし、冬季には落葉するため天空は形成直後と大きくは異ならない(図2右)
(写真上)4年目の着葉期(2004年6月)
(写真下)落葉期(2005年1月)

図2

4年目の着葉期(2004年6月)

落葉期(2005年1月)

結果3:天空率の変化

ギャップ形成によって天空率は0.18~0.54に増加(伐採していない林内は約0.1)
ギャップ内の実生成長で林床は被陰され、天空率は再び0.1程度に低下

(図1)各プロットの天空率に変化
(図2)天空率の概念図

図1

各プロットの天空率に変化

図2 

天空率の概念図

天空率とは、天空に関する立体角投射率
全天空の水平面上の正射影の面積(薄緑)に対する見える天空部分の正射影の面積(濃青)の比
同じ大きさの空が開いていても、天頂近くの方が地平線近くのものより天空率は大きくなる

結果4:日射量の変化

着葉期(図1上)伐採直後のギャップに比べると4年目のギャップ(P4:アカメ群落下)の日射量は小さい

しかし木漏れ日(陽斑)となる時間帯にはP4ではギャップ中央と同じ大きな日射量が透過することがある

落葉期(図1下)には地形の影響もありP4ではギャップ中央と同等の日射量が透過

常緑樹林内は両期ともにP4よりも小さな日射量

(図1:左)着葉期の6月
(図1:右)落葉期の12月

図1

着葉期の6月

落葉期の12月

4年目のギャップ(プロット4(P4):アカメ群落下)、伐採していない常緑樹林内、2004年形成のギャップ中央での変化

図2

アカメガシワ群落下の木漏れ日の様子

(明るく光ったところが陽斑とよばれる木漏れ日で日射量が大きい)

結果5:出現木本種数の変化

4年目の出現種数は20種から52種

4箇所全ての調査地において、対照区に比べて撒き出し区で出現種は多い→撒き出しの効果で多様性が向上

3年または4年目には種数が減少した調査区もある

(図)各調査地における4年間の出現種数の変化

各調査地における4年間の出現種数の変化

結果6:ギャップ内の種多様性

ギャップ形成で出現した植物とチョウの幼虫

(写真上)日射計を設置した伐採直後のギャップ(写真下)日射計設置状況

図1

ギャップ形成で出現したクマノミズキ

リンボク

ギャップ形成で出現したクマノミズキ(上)とリンボク(下)の実生 (鳥による園外からの散布と思われる)

図2

ギャップ形成後4年目に結実したタラノキ

ヌルデ

ギャップ形成後4年目に結実したタラノキ(上)とヌルデ(下)
(鳥の餌となる可能性あり)

図3

ヒメコウゾ(4年目)

クマイチゴ(3年目)

ギャップ形成後に結実したヒメコウゾ(上:4年目)とクマイチゴ(下:3年目)(鳥などの餌となる可能性あり)

図4

ネムノキに寄主したキチョウ

イヌザンショウに寄主したアゲハチョウ

ギャップ形成後に出現したネムノキに寄主したキチョウ(上)とイヌザンショウに寄主したアゲハチョウ(下)の幼虫

まとめ

ギャップ形成からの実生の出現と成長によって群落が再形成
成長の早い場所では4年で7メートルの群落高となる

天空率はギャップ形成から2年から3年で再び低下
しかし、落葉樹で被陰されたギャップは、常緑樹よりも明るい環境

出現種数は、ギャップ形成で増加し、表土撒き出しでさらに増加

3年目から4年目で先駆種の一部が結実し、鳥類などを誘因できる可能性あり

ギャップ内の実生に寄主するチョウの幼虫が確認でき、チョウを誘因ができた

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